#23 「脅し」



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ブリジット:
まず、ケイトもこの事件を追っていたことに驚いたけど……
私たちの関心はコーデリアに注がれた。
彼女は、自分の家であるのにも関わらず終始落ち着かず、
警戒した様子で神経質に辺りを見回し、確かめるように語り始めた


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コーデリア:
「私は確かにあのパーティーに参加していたわ。ファルシュ家の息子と結婚したのも事実。
今の私があるのはすべてファルシュ家のおかげなの。
私は貧しい家庭に生まれ育った。
映画女優になって、レッドカーペットを踏んでやる。それが子どもの頃からの夢だった。
でも、実際は――実際は、想像とは大きく違った世界だった」

ケイト:
「最初は身体を張った過激な映画に出演なさってましたね。
私は作品としてはともかく、女優として演じ切っていたと思います。
"Stop the Clocks"は特に素晴らしかったです」

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コーデリア:
「ありがとう。辛かったけど、あの映画がきっかけで、ようやく演技としては注目されるようになった。
……それでも自分の望む役なんて私のような者には与えられなかった。
苦しかった。そんな時知り合った男がイーサンだった」

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「彼は言ったわ。『自分のところへ来れば、夢を現実にしてやる』と。
最初は何を馬鹿なことを言ってるのかって思った」

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「でも、彼の言葉を信じた私は……気が付いたらドラッグパーティーの準備を手伝うようになっていた。
あの時、イーサンは『今回は大物が来る』と喜んでた。それから……『やっとだ』って」

ブリジット:
「やっと?」

コーデリア:
「ベラミー家の息子が家を出て、バンド活動をしていたのは有名だった。
あのパーティーは最初からその息子を狙って行われたものだったの」

ブリジット:
「……そこで一体何が?」

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コーデリア:
「言葉通りよ。閉鎖空間でキメるのよ。
参加した人たちは地元でバンドをやっている若者がほとんど……
その中に、アーサー・ベラミーもいた。友人か誰かに誘われて来たんでしょうね」

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「場慣れしていない感じで、分かりやすかったわ。
それに、一人だけすごく綺麗なシムリッシュを話していたから。
ただの人じゃないって思った。イーサンは、しつこく彼に話しかけていた」

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「なぜそこまで彼に執着するのか、私には分からなかった。
ベラミー家を破滅させようとしているためだったのか……」

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「それから、ドラッグを混ぜた酒を、彼に……。
私、聞いたの。
『これを飲めば自由になれる』って」

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ブリジット:
「自由に……」

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コーデリア:
「私が止める間もなく、彼は飲んでしまった。
それから大騒ぎになって、彼の友人みたいだったけど、
救急車が来るまでずっと交替で人工呼吸と心臓マッサージをしていた」

ケイト:
「リアムと、ジェイコブだわ」

ブリジット:
「アーサー……」

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コーデリア:
「あなた、彼と知り合い?」

ブリジット:
「知り合いというか……婚約者です」

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コーデリア:
「そう。このことは、ここだけの話にして。お願いよ」

ブリジット:
「どうして?」

コーデリア:
「私は、彼に従うしかない。それもできるだけ、気分を損ねないようにしてね。
…………。
私は、あの時……このままにしておけないと思った。
いくらベラミー家の当主が大事にしたくないと言っていても、あの主人は
ファルシュ家が関わっていることまでは知らない。
ただ自分の息子が遊びすぎた結果だと思ってる。私は、公に出そうと思った」

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「でも、イーサンは許さなかった。口論になった末に彼から言われた言葉は」

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「『世間に出せばお前のスキャンダルもすべて暴露してやる』。
そんなのクソ食らえだって返したら、ひどくぶたれたわ。息が止まるほど。
彼は笑ってた……背筋がゾクッとしたの、今でも忘れられない」

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