#27 「首飾りは愛する人へ」



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イーサン:
「…………」

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いつ見ても見事な力だ

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随分派手にやったな。まずは一人、か

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イーサン:
……誰かと思えば、お前か

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露骨に嫌な顔をしなくてもよかろう。別にお前の敵でもあるまいし

イーサン:
味方でもない

フハハッ!私はお前のことを気に入っているのだ。いつでもお前の身を案じている

イーサン:
冗談を言いに来たのなら、闇へ帰れ

私をそう無下に扱うと後悔するぞ。
本家でもお前のその態度が癇に障ると騒ぐ者がいるものでな、親切に忠告に来たのだ


イーサン:
ほう

誰のことかはおおよそ見当が付くだろう

イーサン:
親父だろ?予言者たちを死なせたからだな

『わざと』であれば、当たり前の話だ。
彼らはお前にとって数少ない、助けとなる者たちだった。
確かにお前は父を凌駕する力を持ってはいるが、
惜しいことにその身の運命だけは見えないからな


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イーサン:
死んだところで、同じようなのはいくらでもいる。
未来が多少見えるだけ。少しぐらい減っても大して変わらない


ふむ。冷淡だな

イーサン:
白々しい奴だ。お前に言われたくはない。
助言に現れたふりをして、俺を眺めて楽しんでいるだけだ。
どうせ俺の先が分かっているくせに


お前と同じように、退屈で仕方ないからな。人間観察は退屈しのぎにちょうど良い

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さて、この屍は私が引き取ろう

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イーサン:
構わない。だが、何に使う?

眺めて楽しむ

イーサン:
余計なことはするな

フフフ。そろそろ私は退散するが、お前はどうする?

イーサン:
……しばらくは帰るつもりはない

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そんなにあの女は良いものなのか?よほど気に入っているのだな。
こんな立派な屋敷まで作り出して。
あの首飾りを持ち出す者はせいぜいお前ぐらいだろうと思っていたが、
全くお前という奴は昔から何を考えているのか分からんよ。
今、本家の者が血眼になって探し回っているぞ。
危険を冒してまで手に入れようとしたのは退屈だからか?それとも……


イーサン:
どうしようと俺の勝手だ。本家に置いていても、誰が使う物でもない。
美しい物は、美しい者の元にあるべき。
穢れたあいつらが持つべきものじゃない


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忘れるなよ、イーサン。お前にもその穢れた者たちの血が流れていることを

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イーサン:
「たかが農夫の分際で……」


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ウィンデンバーグ

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ダゴネット:
「ほいほいっと」

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「すっごーい!」

「もっとやって!!」

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ダゴネット:
「こらこら、これでアンコール何回目だあ?
さあ、これで今日はおしまい。良い子はもうお帰り」

「「えー、つまんない!」」

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ダゴネット:
「よし、お別れのハグだ。明日も見に来ておくれよ」

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「ふう、やっと帰った。子ども相手も楽じゃないぜ。
なかなかイカすだろ、絵描きの道化師ってのも」

ガレス:
「…………」

ダゴネット:
「よう、どしたい、悲しそうな顔して。お前らしくもない」

ガレス:
「ランスロットが……」

ダゴネット:
「ランスロットがどうした?」

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ガレス:
「トリスタンから見させられたでしょう。ランスロットが死んでしまった」

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ダゴネット:
「ああ……あの映像のことか。悲惨だった」

ガレス:
「それだけですか?」

ダゴネット:
「ああ。それだけだ」

ガレス:
「何故皆平気でいられるのですか?何故戦おうとしないのですか?
兄は様子を見ると言っています。ランスロットがいなくなっても大したことではないとまで……」

ダゴネット:
「なら兄の言うことを素直に聞くべきだな」

ガレス:
「何故ですか?確かに、兄とランスロットの間には軋轢がありました。
しかし、だからといってこのままにしておくべきではありません」

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ダゴネット:
「ガレス。ランスロットはお前の伴侶か何かか?わんわん泣けば、事態は解決するとでも?
お前もプロなら、その面、鏡の前に戻って何とかしてこい。
この役目に就くからには、感情に蓋をしろ」

ガレス:
「私は嫌です。ベディヴィアもファルシュ家へ乗り込むべきだと言っているのですよ」

ダゴネット:
「あの老いぼれは無視だ。
奴の狙いは、我々の統率を乱すこと。今、誘いに乗るのは賢明とは言えないな」

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ガレス:
「しかし……」

ダゴネット:
「……。分からない奴だな。お前、死ぬぞ。見ただろ、あいつは人間じゃない。
勝てると思うか?むざむざ死にに行くことはない」

ガレス:
「では何もせず、このままでいろと言うのですか!?」

ダゴネット:
「ガレス。我々の護るべきお方は誰だ?ランスロットじゃない。
これ以上事を荒立てるな。分かったな」

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アーサー:
……倒れてから1か月

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無事退院日を迎えることができた。
病院を出た時、やけに木々の緑が目に染みたな


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円卓の騎士たちはもう既にどこかへ姿を隠していて、
ランスロットは、……とうとう退院日まで来てくれなかった。
もしかしたら、今度こそ俺にあきれてしまったのかもしれない。そう考えた


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ケイト:
「ねえ、私のところに住むっていうのはどう?」

アーサー:
「え?」

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ケイト:
「住むところ、見つからないんでしょ」

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オールド・クォーター・イン

アーサー:
……他にも考えることはたくさんあった。
まず、新しく住む家を探さなければならなかった。
今更実家に戻るわけにもいかず、
かと言って、リアムの家にいつまでも居候しているわけにはいかなかった。
何しろオーク・アルコーブ社への入社日は目前だったんだ


ジェイコブ:
「おう、そりゃ良いな」

ケイト:
「名案でしょ」

アーサー:
「ケイトのアパート……」

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ケイト:
「あ、誤解しないで。シェアハウスよ。
今まで住んでた美大生たちが急に出て行くことになったから、大家さんが泣いてるの。
だから大家さんを助ける意味でもあるんだけど……。
家賃は少し高めだけど、良いんじゃないかしら」

アーサー:
「アパートがあるのは、ニュークレストだよな」

ケイト:
「そうよ。覚えてる?私たちがライブをしたシビック・クリフの隣よ」

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アーサー:
入院生活の間、ブリジットのことが気になっていた。
倒れてから退院するまで、ブリジットへは何の連絡もしていなかった。
2回の不在着信、それから、突然バンドが解散したことへの驚きと、
俺を心配する内容のメール……。
事のいきさつをどう説明すれば良いのか分からなくて、そのままにしていた


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「……」

ケイト:
「どうかした?あなたの職場はニュークレストにあるのよね。近い方が良いんじゃない?」

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アーサー:
「あっ、ああ。あそこなら、歩いていける距離だ。……そこにしようかな」

ケイト:
「そうね、一度見学に行ってみたら?大家さんには私から話しておくわね」

アーサー:
「ありがとう。今週中には行っておきたいな」

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ジェイコブ:
「おい。それ、まだ空きはあるのか?」

ケイト:
「どういう意味?……あるわよ。
既に1人入居予定みたいだけど、今は私の他には女の子が1人住んでいるだけね。
アーサーが入るとしても……あと2人は入れるわ」

ジェイコブ:
「その入居予定の1人はどんな奴なんだ?
シェアハウスの場合、ろくでもねえ野郎だったらもう最悪だぜ」

ケイト:
「さあ。大家さんの話だと、女の子って言ってたわ。女の子ばっかりよ。
だから防犯上は……」

ジェイコブ:
よっしゃ!!決めた、俺もそこに住むぜ!

ケイト:
「はあ……。何となくそんな予感はしたわ」

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ジェイコブ:
「ケイト、お前勘違いしてないか?俺は別に女子目当てで引っ越すんじゃねえぞ。
俺もそろそろこの辺で自分の人生を見つめ直してえんだよ。何か、人生が変わりそうな気がする。
第一アレだ、アーサーだけじゃ頼りねえだろ?俺みたいな筋骨隆々な男が一人は必要だ。
あいつにばっかり美味しい思いをさせるわけにはいかねえ!」

ケイト:
「じゃ、壮大な人生のターニングポイントになるのを期待しておくわね」

ジェイコブ:
「おう、期待しとけ」

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アーサー:
「待てよ、ジェイコブ。リアムはどうするんだ?」

ジェイコブ:
「あん。何だ、別にあいつの心配ならいらねえぞ。
あの家は元々あいつの家だし、俺はそこに邪魔してただけなんだぜ。
俺たちがまとめていなくなるって聞いたら無表情も消えてニッコー!!って笑うぜ、あいつ。
独りが好きだからな」

アーサー:
「誘ってみないか?」

ジェイコブ:
「あぁ?」

アーサー:
「皆一緒に住む方が楽しいだろ?」

ジェイコブ:
「お前よう、頭良いんだから、この流れからして先の展開を読みやがれ。
来るわけねえだろうが。第一、あの男が住んだら確実にカワイ子ちゃんたちの顔が凍り付くぞ。
あいつ、その辺全然空気読まねえからな。なあケイト?」

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ケイト:
「まあ、誘うとしても、何て答えるかは想像付くわ。
良い?一字一句違わないはずだから。『お前らだけで住め』。そう言うに決まってるわ」

リアム:
「お前らだけで住め」

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ジェイコブ:
「(ほらな……)」

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アーサー:
「え……」

リアム:
「…………」

アーサー:
「あ、あの…………」

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ジェイコブ:
「(あーあ!お坊ちゃんにあんな気ィ遣わせてんじゃねえよ、馬鹿野郎)」

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「(ただでさえ俺たちは円卓のナントカに敵視されちまったんだから……)」

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リアム:
「話は終わりか?こっちはこれから出かけるんだよ」

アーサー:
「あ、そ、そうなんだ。ごめん」

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ジェイコブ:
「だから言っただろ」

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アーサー:
「ケイトはさすがだな。
しかも何かちょっとキレてたし。怒らせたかな……」

ジェイコブ:
「大丈夫だ、あいつにとっちゃアレでもまだ平常運転のうちだ。
しかしまあ、誘わない方が正解だったぜ。なれ合いは駄目なんだ、あいつは」

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アーサー:
「でも、それでもさ。俺は何て言うか、誘いたかったんだ」

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ジェイコブ:
「…………」

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アーサー:
「本当の意味で独りが好きな人間なんて、そんなの嘘だ。
誰もが誰かを必要としてる。リアムも心の中では、誰かを求めてるんじゃないか?
俺の考えを押し付ける気はないけど、リアムに来てほしいってことだけは伝えておきたかった」

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「こんなことを言ったら、きっとまた気を悪くさせてしまうんだろうけどな」

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ジェイコブ:
「……やっぱりお前は、『アーサー王』だぜ」

アーサー:
「え?」

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ジェイコブ:
「さ、ボサッと突っ立ってないで、ゆっくり見てこいよ。俺はリアムと少し話がある」

アーサー:
「見てこい?何を?」

ジェイコブ:
「あ?今日はお前、アパートに見学に行くんだろ?」

アーサー:
「……そうだった」

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ジェイコブ:
「(何でお前みたいな良い奴があんな目に遭ったんだ……)」

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ニュークレスト

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アーサー:
「(ヒルサイド・ハイランド。改めて見ると、とても住み心地が良さそうなアパートだな。
よし、中に入ろう)」

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サマンサ:
「アーサー?」

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アーサー:
「!……!?サマンサ!?」

サマンサ:
「やっぱり。偶然ね、何してるの?どこかに用事?」

アーサー:
「あー……。いや、これと言って」

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何故だろうな……。とっさに、嘘を吐いてしまった

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サマンサ:
「じゃあ、ちょっと良い?」

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ニュークレスト
ヴィラ・ボヴィーネ

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「1か月ちょっとぶり?」

アーサー:
「そうなるな」

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サマンサ:
「皆はもう大学卒業して羨ましいな。私ったら、あと2年もあるのよ」

アーサー:
「医科だもんな……あ、サマンサは用事は大丈夫なのか?」

サマンサ:
「大丈夫。済ませてきたから。入居手続き」

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アーサー:
「……入居手続き?どこかへ引っ越すのか?」

ウェイター:
「失礼します。ご注文はお決まりでしょうか?」

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サマンサ:
「うん、そこのアパートにね。だけど実際に住むのはちょっとだけ先になりそう。
あっ、アールグレイのホットとカナダ風ベーコンピザお願いします」

アーサー:
「俺も同じのを。え、そこのアパートって……」

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サマンサ:
「ヒルサイド・ハイランドってところ」

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アーサー:
「ええ!?俺もそこに引っ越そうかと思って、今日見学に来たんだ。
そうか……、入居予定の人がいるって聞いたけど、サマンサだったとはな」

サマンサ:
「そうなの!?すごい偶然。それじゃあ、お互いブリジットの家に近くなるね」

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アーサー:
「…………」

サマンサ:
「ブリジットが心配してる」

アーサー:
「……ああ」

サマンサ:
「急に解散だなんていうから驚いた。バンドで何かあったの?喧嘩?」

アーサー:
「いや、喧嘩じゃない。俺のことでさ」

サマンサ:
「アーサーの?アーサーなら誰とでもやっていけそうなのに。
それとも、働き始めるから?」

アーサー:
「いや違う。別にその……そう、何でもないよ」

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サマンサ:
「ぷっ……」

アーサー:
「?」

サマンサ:
「アーサー、嘘が下手。何なの?」

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アーサー:
「言うと心配かける」

サマンサ:
「心配なら、もうかけてる。何?言って」

アーサー:
「(これは、言うしかないな)」

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「大きな声では話せないことだ。実は……」

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サマンサ:
「……アーサーとは、縁のない世界ね」

アーサー:
「何て話したら良いのか分からなくて。
だから、サマンサにも伝えられなかった。ライブにも来てくれたのに、ごめん」

サマンサ:
「良いよそんなの。謝ったりしないで。無事なだけ良かったわ。今は身体はどう?」

アーサー:
「今のところは大丈夫だ」

サマンサ:
「私、まだ医者じゃないから大した力になれないけど、何かあったら言って」

アーサー:
「力になれないなんて、そんなことないよ。ありがとう」

サマンサ:
「話すか話さないかはアーサーが決めることだから、私は何も言わない。
でも、電話だけはしてあげた方が良いと思う」

アーサー:
「そうだな」

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サマンサ:
「お互い声が聞きたいと思うし(笑)」

アーサー:
「なっ!?」

サマンサにはかなわないな……。その晩、ブリジットへ電話を掛けた。
君の声が聞こえるまで、5コール。俺はとても緊張していた。
耳の中に心臓が入っているんじゃないかってぐらいだった。
君は緊張しすぎって笑うかもしれない。
話すことを考えてから掛けたはずだったのに、明るい声を聞いた途端、
……頭が真っ白になってしまった


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ブリジット:
「元気?心配してたんだよ」

アーサー:
『あ、ああ。あの、メールも電話も返せなくてごめん』

ブリジット:
「良いよ良いよ。アーサーももうすぐ会社勤めだもんね、忙しいでしょ。
スーツ姿見てみたいなあ、ふふ」

アーサー:
『ブリジット、あのさ』

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ブリジット:
「ん?」

アーサー:
あの事件を話すことで、君に軽蔑されたらどうしようか?
『ああ、そういう男なんだ』って思われるかもしれない。とにかく、それが怖かった。
でも、君は話を聞いてくれた後、たった一言、優しくつぶやいた


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ブリジット:
「またあなたの声が聞けて良かった」

アーサー:
……こっちが驚いた。
でも、この一言ですごく気持ちが落ち着いた。
ブリジットはいつでも俺の曇った心に暖かな日差しを与えてくれる。
まるで魔法だ


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そして、とうとう

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ジェイコブ:
「あ、アレか?アーサーの幼馴染っていう……」

サマンサ:
「サマンサです。宜しくお願いします」

ジェイコブ:
「ああ、宜しくな。俺は」

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サマンサ:
「ジェイコブ」

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ジェイコブ:
「何で知ってるんだ?ああ、アーサーに聞いたのか?」

サマンサ:
「あなたのバンドのCD持ってる。それにライブだって!だから名前ぐらい知ってる」

ジェイコブ:
「おいおいマジか、貴重なファンだな。全然知らなかった」

アーサー:
アパートでの生活が始まった。
ケイトが住んでいるし、サマンサもいるんだったら失敗なんか考えられないだろう。
俺は見学した日、すぐ入居を決めたんだ。
アパートでは、皆がまるで昔からの古い知り合いだったみたいに、
お互いすんなりと仲良くなれた。
ヒルサイド・ハイランドを選んだのは大正解だった。
馬鹿馬鹿しい冗談を言い合ったり、時には喧嘩したり。
だからちょっと、うるさかったけどな


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ジェイコブ:
「おい!」

アリシア:
「あー……。見惚れる~……」

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「熱愛報道かあ~~~~~。人気が出るとすぐ噂が立つんだからなー」

ジェイコブ:
「おい!!」

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アリシア:
「何?何か用?」

ジェイコブ:
「何だこの部屋は。片付けろ!」

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アリシア:
「あいあい。……はあ~~~~コーデリア様~~~」

ジェイコブ:
「てめえ、聞いてねえな。少しは片付ける気にならねえのかよ?」

アリシア:
「うるっさいな~!今コーデリア様鑑賞中なんだから邪魔しないでよ!
もうこれで来年の主演女優賞も獲ったも同然だね。
ああ、美しすぎて同じ人間じゃないみたい」

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ジェイコブ:
「『みたい』は余計だ。コーデリア様はお前みたいに汚部屋でだらっとしてねえよ。
こういう風に気品が高く身なりが整ってるから、男から馬鹿高えネックレスをもらえんだよ。
お前なんか見てみろ。俺だってここまで汚くしねえぞ」

アリシア:
「彼氏からもらったなんてコーデリア様は言ってません~~あくまで噂ですぅ~~」

ジェイコブ:
「もう虫が湧いても退治してやらねえからな」

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アリシア:
「げ、それは困る!はあーあ、ジェイコブ、アンタって見かけによらず結構神経質だよね。
どこが散らかってるっていうわけ?説明してみそ!」

ジェイコブ:
「何だか訳の分からねえ砂利めいたものが靴ん中に入んだよ!何だよこれ?」

アリシア:
「砂利ィ?ああ、こないだ使った石膏のカスかもしんない。まあ大目に見てよ」

ジェイコブ:
「んなもん職場で落としてきやがれ!大体、絵の具で汚れた服でソファに座んな!」

アリシア:
「えっへっへ。何怒ってんのさ~、ギターにしみ付けたからってえ?
あ、やべ、つい言っちゃった」

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「……って、あー!!
消した!!ジェイコブが消したー!!」

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サマンサ:
「うふふっ……」

アーサー:
「……うるさいな。何かサマンサ、ごめん」

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サマンサ:
「ふふ、何でアーサーが謝るの?私は大丈夫、こういうの楽しくて大好きだから」

アーサー:
「そうなのか?研修で疲れてるのにと思って」

サマンサ:
「研修ぐらいで疲れてたら医者は務まりません!
パパやママに負けないくらい立派な医者になるためなら、日々勉強あるのみよ」

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アーサー:
「(サマンサって本当に真面目だなあ。良い医者になると良いな……)」

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「(パパとママ、か)」


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「持ち帰って来たのか。ククク、嫌な趣味だ」

「なるべく新鮮なうちにな。でないと成功しない」

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「ご苦労。それで、次の話は?面白い土産話とやらを聞かせるが良い」

「ああ。あの首飾りだが、どうやら愛する女に渡したらしい」

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「ククッ……、傑作だ。逆に自分が支配されているじゃないか、笑える話だな」

「ちなみに、しばらく帰るつもりはないそうだ」

「ふん、そうか。それはどうでも良い」

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「お前たち親子は本当に仲が悪いな。息子が可愛くないのか?」

「息子……?」

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「私があれを息子だと思ったことは一度もない」

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「あれはただの出来損ないの化け物だ」

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