#28 「絡まる糸」

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-3年後-
オアシス・スプリングス
リオ・ヴェルデ

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ヴィクトリア:
「イアン」

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「お邪魔だったかしら……」

イアン:
「いえ、ちょうど今描き上げたところです」

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ヴィクトリア:
「相変わらず、息をのむほど素晴らしいわねえ……」

イアン:
「ありがとうございます。旦那様と奥様へ差し上げたいのですが、
……やはり背筋が凍るような絵画にした方が良かったでしょうか」

ヴィクトリア:
「まあ、うふふ。良いのよ、気を遣わなくて。でも、とても嬉しいわ」

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「……イアン。明日で最後ね。寂しくなるわ」

イアン:
「そのようなこと仰っていただけるなんて恐縮です。
こんなことを申し上げるのは失礼にあたるかもしれませんが、
こちらでずっとお世話になっていくうちに、
僕は何だかまるでベラミー家で生まれ育ったような気持ちになりました。
遠くに感じていたのに、今ではとても近く感じています。
ですから僕も…………。…………」

ヴィクトリア:
「……。さあ、いらっしゃい。下でお話しをしたくてしようのない人が待っているから」

イアン:
「……はい」


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アンソニー:
「イアン。短い間ではあったが、君がいてくれたこと、本当に私と妻は感謝している。
この屋敷に2人だけでいると寂しくてな」

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イアン:
「こちらこそ、貴重な体験をさせて頂きまして本当にありがとうございました。
おかげで絵を描く楽しさを思い出すことができました。
純粋さを取り戻すことができたのです」

アンソニー:
「それは何よりだ。若き天才画家の助けになることができて、私たちも鼻が高い」

イアン:
「それに、まさかあの絵の制作者をお探しいただけるなんて……。
いや、それよりも見つけて下さるなんて!」

アンソニー:
「ハッハッハ!私にかかればたやすいことだ。
君が心揺さぶられる画家、私たちも大変に興味がある」

イアン:
「何から何まで……お礼の申し上げようもありません」

アンソニー:
「ハハハ。礼などはいらない。その代わり、これからもどんどん描くのだぞ。
誰が何と言っても、自分の満足のいくような作品を描き続けなさい」

イアン:
「はい!」

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アンソニー:
「ところでイアン、このオアシス・スプリングスをどう思う?」

イアン:
「素晴らしい街です。いつでも太陽の光が降り注いでいる。
僕は寒い気候がどうも苦手で。ですから、とても居心地が良いです」

アンソニー:
「そうかね?荒涼とした土地で、しかもこのところ治安が悪い。
厳しい暑さで風は強いし、砂嵐のせいでうかつに口も開けない。
実に住みにくいところだとは思わんかね」

イアン:
「いいえ。そんなことはありません。とても魅力的な街ですよ」

アンソニー:
「そうか。では何故息子は帰ってこないのだと思う?
ここが君が言うような素晴らしい土地であるなら、すぐにでも帰ってくるはずだ」

イアン:
「……」

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アンソニー:
「息子が生まれた時、この家が大きく揺れてな」

イアン:
「……?
揺れた、とは?地震が起きたということですか」

アンソニー:
「そうだ。実はこの家の地下には神が眠っているのだ。
ベラミー家に新たな命が誕生する時、眠っている神が目覚め、地を揺らすと言われている。
実際揺れたのだから、私は神は実在すると信じている」

イアン:
「竜の神、ですね」

アンソニー:
「君は冗談だと思うかもしれないが、本当にいるのだ。
お休みされているところの更に地中深くには水源があって、
神はオアシス・スプリングスの貴重な水をお護りしていらっしゃる。
何日日照りが続こうが決して水不足にならず、絶えることなく豊富に水が湧き上がるのは、
そのおかげなのだ」

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イアン:
「砂漠で迷った旅人を水脈まで導き、水を与えるという話を聞いたことがあります。
竜の神が砂漠へ降り立つと、水が湧き出るという伝説もあるのですよね」

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アンソニー:
「うむ。つまり、それがオアシスだ。この土地にはいくつものオアシスが点在しているが、
降神の地として、礼拝すべき神聖な場所だ。今はただの観光スポットになっているがね。
祈るのは息子ぐらいしかおらん」

イアン:
「よくお祈りをされているとか」

アンソニー:
「幼少の頃からだ。私が魔女狩りの話をしてやってから特に熱心に毎晩祈るようになった。
この『誕生秘話』も話すと死ぬほど嫌がった。少しも怖くはないのに、ワハハ。
夜になると『地下から竜の唸り声が聞こえる』と泣いては、
よく私たちのベッドに潜り込んできたものだ」

イアン:
「フフフ、可愛らしいですね」

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アンソニー:
「そうだろう?その泣いている時に更に泣かせるのが私は好きでな!」

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イアン:
「(……)」

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アンソニー&ヴィクトリア&イアン:
「「「………………………………」」」

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アンソニー:
「んっ?私の顔に何か付いているかね?」

イアン:
「い、いえ」

アンソニー:
「ついでに言うのだが、君の新たな住まいにはその息子がいる。
仲良くしてやってくれたまえ」

イアン:
「えっ!!?
(『ついで』って……)」

アンソニー:
「いや、連れ戻せなどとは頼まない。ただ、元気でいるか気がかりでな。
勿論息子には内緒で、ちょっと様子を見てもらえるとありがたい」

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イアン:
「あれ、アリシアは?」

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アーサー:
「出かけたけど」

イアン:
「どこに?」

アーサー:
「分からないけど、多分カラオケだと思う」

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イアン:
「そうなんだ。今日アリシアが料理当番じゃないの?」

アーサー:
「いや、アリシアは料理当番から抜けてるから……今日はケイトだ」

イアン:
「アリシアの料理食べてみたかったなあ!」

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ジェイコブ:
「お前食べたら確実に死ぬぞ」

アーサー:
「ああ……」

イアン:
「料理が下手ってこと?」

アーサー:
「下手っていうレベルを超えてる。ケイトの番になると一番ホッとするんだよな」

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ジェイコブ:
「なあ。チッ、ケイト早く帰ってこねえかなあ。
休みなのに仕事してんじゃねえよ。休みの日は休んでろっつうんだ」

イアン:
「ケイトって働き者なんだね。いつもテキパキしてる」

アーサー:
「ああ。でも休日出勤の時は大抵午前中で帰ってくるはずだ。
今日は遅いな。仕事が溜まってるのかもな」

ジェイコブ:
「俺腹減っちまった。何か軽く食ってくるわ。
おい、お前らも行こうぜ。新しくできたビストロ、結構イケるぞ」

アーサー:
「昼は俺が作るよ。夜に食べに行こう。皆でさ。
サマンサは無理かもしれないけど……」

ジェイコブ:
「あ、悪い。俺今夜はウィンデンバーグに予定があるから無理だぜ」

イアン:
「うーん。お酒を飲むなら夜かなあと思ったのにな。残念」

ジェイコブ:
「おう。悪いな」

アーサー:
「(どうせろくな予定じゃないな)
……じゃあイアンも行こうか」

ジェイコブ:
「…………」

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オアシス・スプリングス
ビストロ・ラテンテ

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ピーター:
「文化部にはもう慣れたか?」

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ケイト:
「ええ。お堅い経済面と違って、またこちらも刺激があって楽しいです」

ピーター:
「君は昔バンド活動をしていた経験があると聞いたものでね。
必ずその経験を生かしてくれるはずだと思ったから、今回引き抜いたのさ。
早速やってくれたしな。イアン・ターナーへのインタビュー!
彼はメディアへの露出が少ないから、最高の紙面を飾れたよ。
君が来てくれて良かった」

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ケイト:
「ありがとうございます。この勢いで一層頑張ります。
それで、お話というのは……?」

ピーター:
「ああ。君に任せたい仕事があってな。是非このまま勢いに乗ってくれ。
コーデリア・アレンへのインタビューだ」

ケイト:
「!?コ、コーデリア・アレンって……!!私がですか!?」

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ピーター:
「そうだ。承諾を得るのに随分苦労したよ。
彼女は今やごく限られた人間、それもフィンチャーさんのような編集長クラスでないと
インタビューを受けなくなってきているからな。
彼女への質問事項については決まってあるから安心してくれ。
内容としては、今度公開される映画についての質問が主だ。
それと、彼女のゴシップネタをいくつか掴んでもらいたい。実はこちらの方が重要だ。
うちみたいな高級紙と言えど、タブロイド紙の連中に先を越されたくないからな」

ケイト:
「ラムジーさん、願ってもないお話ですが……」

ピーター:
「ケイト、君の言いたいことは分かる。
ベテラン記者でも彼女へのインタビューは皆四苦八苦なんだ。
しかし、だからこそ若手である君に頼みたい。
フィンチャーさんも君に太鼓判を押しているんだ」

ケイト:
「……………………」

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「分かりました。やります」

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ピーター:
「そうこなくちゃ!さて、今、彼女が結婚したという噂は既に広まっている。
が、いつまで経っても噂止まりで、真相は不明だ。
おそらく結婚は事実だと思うが、それをはっきりさせる。
直接彼女の口から真実を吐かせたいんだ。
それから、彼女のメディア露出のペースと、結婚の噂からすると、考えられるのは……」

ケイト:
「妊娠……」

ピーター:
「その通りだ。何とかその辺りを君の敏腕で……」

ケイト:
「待って下さい。
コーデリア・アレンが自身のプライベートについて聞かれるのを一番好まないというのは
私たちだけでなく、一般の人の間でも有名な話ではないでしょうか?」

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ピーター:
「そこを聞き出すのが君の仕事だ。期待しているよ」

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コーデリア・アレン、記者に一喝

お怒りコーデリア様!報道陣を完全無視

女王様の決め台詞、『次の質問は何?』

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ケイト:
「はあ……できっこない……」

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アリシア:
「どうしたのさ。ため息なんかついちゃって。
あいつらも非情だよね~勝手に食べに行っちゃってさ~!」

ケイト:
「アリシア……。私どうしたら良いのかしら」

アリシア:
「お、お、おお。珍しく弱々しい。どうしたの?」

ケイト:
「アリシア。あなた、仕事で失敗するかも、というか、しそうだと思う時
どうやって乗り切る?」

アリシア:
「仕事で失敗?」

ケイト:
「そう。しかも、その仕事は避けられないの」

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アリシア:
「失敗しちゃう」

ケイト:
「失敗、しちゃう?」

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アリシア:
「これはあたしの場合なんだけど、『あ~!失敗するかも~!』ってなったら、
もう腹をくくって失敗しちゃうんだよ。
最初から失敗するって思っとけば、何にも怖くないじゃん。
失敗しちゃって死んじゃうわけじゃないんだしさあ。失敗万歳っすよ。
そんで、怒られても気にしない。だってまた失敗するもん」

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ケイト:
「……フフフ。そうね、あなたいつでも失敗だらけだものね」

アリシア:
「し、失礼なっ!」

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ケイト:
「でも、ありがとう。何とかやってみるわ」

アリシア:
「おー、何かよく分かんないけど、頑張りんさい!ケイト!
ねえねえ、あたしたちも何か食べに行かない?」

ケイト:
「私さっき食べてきちゃった。けど、行くわ。
たまには2人で飲むっていうのはどう?おごるわよ」

アリシア:
「へっへ、さすがは姉御、太っ腹ですな~!
良いですぜ、飲みましょうや!」




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社交界とやら、楽しめたか?

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「ああ。ベラミー家の主人と話した」

ほう。遂に出会ったか。遅かったな。で?

「陽気な人間だった。しかし、愚鈍ではない。一寸の隙もない男だ。
こちらの縁談話を軽く受け取ったが……。
円卓の騎士が潜んでいたに違いない。あの会場には殺気が感じられた。
おかげで生きた心地がしなかった……ククク」

縁談話か。まさかイーサンを婿にでもよこすつもりなのか?

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「クク……。息子の話をされたからな。私も息子がいるなどとは口が裂けても言いたくなかった。
代わりに、あの女の写真を見せた。
……将来が案じられるから是非もらってやってくれと言ってな」

イーサンが怒るだろうな。烈火のごとく。
しかし私はあの2人、なかなか似合いの夫婦だと思うぞ。
女の方は子ができず悩んでいるようだが


「そうだな……どちらも出来損ないだからな。
いつまで経っても子はできやしない。もっとも、できない方が幸せだ。
これ以上化け物が増えてもらっても困る」

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やれやれ、親子でいがみ合い。いつになったら終わるのやら

「私が死ぬか、あれが死ぬかだ。さて、次のヒントは?」

ノーヒントだ

「そうか。お前の手土産はどうなった?」

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なかなかうまくいかない。魂は戻せたものの、まだ不完全だ。
イーサンのように唱えるのに、6人がかりでやっとの有様なのだ。
しかも、うんざりするほど時間がかかる。
土産物が腐敗することはないが、まだ動けない。
蘇生させるには、あともう少し強靭な精神を探さなければならん


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「強靭な精神か。そこまで手がかかるのはほとんど聞いたことがない。
しかし、そのようなこと、それこそあれの神経を逆なでするだろうな。
自ら仕留めた獲物だったのだから。何故だ?
天邪鬼のお前のことだ。これもノーヒントか」

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お前も傍に来れば分かると思うが、私ですら刈り取れなかったのさ。
普通の人間とはとても思えぬくらい恐ろしく執念深い。
憎しみの念が部屋中充満していたのだ。吐き気を催すほどだった。
ある意味イーサン以上の凶暴さがある。
一人の人間を想う気持ちがこんなに重たいものであったとは……


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「それがあの主人の息子か。あの息子にはあれのような力は?」

あるわけなかろう。この頃アーサーの夢の中へ『お邪魔』をしているのだが、
私の姿を見て子犬のように怯えていた。ひたすらに祈り続けているだけだ


「だが予言者の話もある。
『一つの瞳は大地を踏み、一つの瞳は天空を掴む』……どういうことだ?
何を意味している?」

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そんなもの私に聞かれても知らん

「何か隠しているな。答えろ。これは……」

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「……逃げたか。クク、天邪鬼めが」



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コーデリア:
「!」

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イーサン:
「また……泣いているのか」

コーデリア:
「いいえ」

イーサン:
「嘘を吐くな、顔を上げろ」

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コーデリア:
「っ!」

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イーサン:
「何故涙を流す?」

コーデリア:
「考えたらどう?」

イーサン:
「……その態度、初めて交わした時から一つも変わらないな」

コーデリア:
「殴りたければ殴れば良いわ。どうせ私は殴る価値しかないんでしょう?
でも良かったわ。まだそんなことで役立てるのね、私。
それならもう抵抗なんてしないわ」

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イーサン:
「クク……。ようやくその気になったのか?」

コーデリア:
「ええ。だって私はもうコーデリア・アレンじゃない。
……コーデリア・ファルシュ。それが私の名前。
あなた、忘れていない?私は一体誰のもの?
他の誰でもない……あなただけのものなのよ」

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コーデリア:
「……っ……」

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イーサン:
「……どうした?」

コーデリア:
「私は……。私は子どもも生めない……女として失格だわ」

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イーサン:
「今日はいつもに増して卑屈だな。子どもが欲しいのか?それなら……」

コーデリア:
「違うわ。違う。またあなたは……。あなたの力のことは知っているわ。
そうじゃないの……。私は、もう力に頼りたくないの」

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「……っ、……っ……。ごめんなさい。せっかく結婚したのに……。
だからあなたの家から私は受け入れてもらえないんでしょうね。
少しも歓迎なんかされていなかった」

イーサン:
「…………」

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コーデリア:
「イーサン……」

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ウィンデンバーグ
サウススクエア・コーヒー

アリシア:
「皆、観た!?予告!」

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オリビア:
「観た観た!観ましたとも!!公開日までが超遠く感じちゃう!」

スカーレット:
「実際結構先じゃない?今回はピアニスト役よね。
えーと、世界大戦中に活躍したピアニストとそれに恋する軍人の話。
相手役もあのクリス・ヨハンソン。
夢の共演だし、やっぱり公開初日は激混みでしょうね」

アリシア:
「最悪立ち見覚悟じゃ!
ま、そうならないように前売りは逃しませんぞ!」

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オリビア:
「あーあ。それにしても……ファルシュ家の一人息子と結婚、か。
写真見る限りだと黒髪で陰鬱系ミステリアス。それでちょーっと危険な香りがする男。
そこそこ魅力的だけど、一緒に歩いてるだけで結婚とかなくない?
前もそうだったじゃん。今回もガセじゃない?」

スカーレット:
「……」

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アリシア:
「いんや、あたしの見方だと、今回はガチだね」

オリビア:
「アリシア、言い切ったね」

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アリシア:
「実はさ、へへ。あたしの友達、コーデリア様にインタビューしたんだよ。
セイウチ・ブックスのジャーナリストだから」

オリビア:
「嘘、マジで!?すっごーい!」

アリシア:
「凄いっしょ凄いっしょ!
まあ、結婚について突っ込んだらご機嫌を損ねちゃったみたいで、
インタビュー中止になったらしいんだけどさ……」

オリビア:
「コーデリア様、プライベートな質問一切答えないもんね」

アリシア:
「でも、そういうの、逆に怪しいと思わない?」

オリビア:
「そうかな。あたし、コーデリア様の相手は映画監督かなと思ってたのに。
いつから付き合ってたのかなあ。どうせすぐ別れ……」

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スカーレット:
「少なくとも5年になるのかしら……」

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アリシア&オリビア:
「………………。ス、スカーレット。今何て?」

スカーレット:
「私、5年前バーで働いてたんだけど、働き始めの初日に見たのよ、
コーデリアと一緒にいる男の人。5年も経つのに、目に焼き付いて離れないの。
確かにイーサン・ファルシュって名乗っていたのを聞いたわ」

オリビア:
「はあ!!??コーデリア様見たの!?てか、相手を見たの!?
名乗っていたって何!?」

アリシア:
「い、いかーん!頭が沸騰する!お湯が沸く!どゆこと!?」

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スカーレット:
初対面……みたいだった。
最初はコーデリアが一人で飲んでいたんだけど、後から男の人が来たの。
雑誌に載っていた写真と同じ、黒髪の男の人がね。
それで、コーデリアの隣に座って……。
お互いに名前を名乗っていたけど、イーサンって人、耳残りするような低い声だったわ。
……ああいう男の人がタイプな人もいるんでしょうけど、怖そうな人だった


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話の内容はあまり覚えてないの。ただ……夢を叶えてやるとか言っていたわ。
それでしばらく飲んだ後、2人揃って出て行った


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コーデリア:
「……はあ、はあ、はあ」

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「あっ……あっ……!!」

イーサン:
「まだ飛ぶな」

コーデリア:
言葉が

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「ああ、イーサン……!!」

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「嫌っ、もっと……!駄目、やめないで。続けて……っ」

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言葉が、奪われていく

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……それでも良い

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「一緒にいって……。…………お願い…………」









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「来る」

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「何用だ」

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「お前を通すことは当主の命により、固く禁じられている。
早急に立ち去るが良……」

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「……!」

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「イーサン!血迷ったか!!……ぐううっ!!」

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「お前が来ること、とうに分かっていた。
私の留守中に忍び込んだそうだが、今日は何の用だ。
返す気にでもなったのか?」

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イーサン:
「…………」

「盗んだものは、返さねばなるまい?」

イーサン:
「それなら、俺にも返してもらおうか。円卓の騎士を。
あんたの飼っている農夫が余計なことをしているようだからな」

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ああ、そうだ。一つ言い忘れていた

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……私が求めている強靭な精神というのは……お前のことだったのだよ……

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あの子のために……さあ、復活せよ。私を楽しませておくれ

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