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#30 「自由の象徴」

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サン・マイシューノ

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ジェイコブ:
「……でよ、うちのシャーロットが……」


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イアン:
「1時間か。まだ話が終わらないみたいだね」

アーサー:
「ああ……」

イアン:
「よっぽど可愛いんだろうね」

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ジェイコブ:
「オイ聞いてるか」

イアン:
聞いてる聞いてる

ジェイコブ:
「生まれるまではマジで不安だったぜ。薄暗い待合室に俺一人だけポツーンだぞ。
そわそわすることしかできなかった」

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アーサー:
「立ち会ったんじゃなかったのか?」

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ジェイコブ:
「馬鹿野郎、立ち会ったに決まってんだろ。でも途中でサマンサに怒鳴られた。
手を握ろうとしたら『邪魔だ』って言われたもんでな……」

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サマンサ:
ああ!!触んな!……邪魔だ!!!

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「出産の前は『一緒にいてね』、なーんて言ってたくせによ……。
すげえ剣幕だったぜ……」

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アーサー:
「……なるほど」

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ジェイコブ:
「とにかく男ってのはつくづく無力だと思ったな。
お前もすぐに分かる」

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アーサー:
「へえ……」

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「(すぐに、か。俺に子どもなんて……。全然想像できない)」

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ジェイコブ:
「アーサー。挙式前夜ってのはお前、もうちょっとこうパアーッとするもんだぜ。
……お前本当にブリジットと結婚する気あるのかよ?」

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アーサー:
「あ、あるよ!!決まってるだろ。……変な質問しないでくれ」

ジェイコブ:
「じゃあ何でそんなラマに取り囲まれたみてえな顔してんだよ」

アーサー:
「ラ、ラマ……?」

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「アーサー結婚おめでとうラマ」

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「おめでとうラマ」

「おめでとうラマ」

「おめでとうラマ」

「お祝いしなきゃラマ」

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「皆で踊ろうラマ」

「皆で歌おうラマ」

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「「「「「「「「アーサー、結婚、お~め~で~と~う~♪((((((((ラマ!!))))))))」」」」」」」」

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アーサー:
「……いや、うーん、ちょっとあのー……」

ジェイコブ:
「お前はもうちょい幸せそうにヘラヘラしてりゃ良いんだ」

アーサー:
「ヘラヘラ?」

イアン:
「そうだよ。独身最後の夜なんだから。ほらほら遊べ遊べ!遊べよ~!
アーサーにはズバリ、女遊びが足りない!今日のうちに一生分遊んじゃいな!
ほら行こう!」

アーサー:
「え、ど、どこへ!?」

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ジェイコブ:
「そうだ!!イアン大先生の言う通りだ!
こんなパッサパサの加工肉とチーズの盛り合わせでしけた夜を過ごしに
わざわざここまで来たわけじゃねえ。こんなんじゃ若い俺たちまでパッサパサになっちまわあ。
今夜は何のためにある!?
そう、女子を拝むためにあるんだ!!
さあ行くぞアーサー!!俺に付いてこい!!俺の今まで培ってきたキャリアを見せてやる!」

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イアン:
「ヒャッハー!!」

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アリシア:
「今頃、あいつらヒャッハーしてんだろうねえ~」

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ニュークレスト
ヴィラ・ボヴィーネ

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ブリジット:
「ひゃっは?」

アリシア:
「要するにはっちゃけてる。お祭り状態ってことっすよ」

サマンサ:
「馬鹿なことしてなきゃ良いけど」

ケイト:
「無理でしょ」

アリシア:
「今日、本当は皆で噂の中華料理店に行こうかなーって思ってたんだけど、
予約取れなかったんだよねえ。半年先まで予約埋まってるって断られちった。
そんでここ。サマンサお薦めのシャレオツなお店」

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ブリジット:
「噂の中華料理店って?」

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アリシア:
「おろ、知らない?サン・マイシューノにあるお店だよ。
何かねえ、店にパンダがいるとかで話題になってんの。
アレ?店員がパンダなんだっけ?どっちだっけケイト姉さん?」

ケイト:
「……店員がパンダなのよ」

サマンサ:
「変なお店……」

アリシア:
「そうそう。そういう店はケイトが詳しいから」

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ケイト:
「詳しいのはあなたじゃない!私はあそこは別に……出身地なだけよ」

ブリジット:
「えっ、ケイト。サン・マイシューノ出身なの!格好良い!」

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アリシア:
「知らなかったのブリジット!見るからに都会フェイスじゃないっすか~」

ケイト:
「やめて」

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ブリジット:
「じゃあ今度案内してほしいな。珍しいところがたくさんあるんでしょ?
私、多国籍料理に興味があるの。
屋台でしょ、さくら茶のパーティーに、オペラハウスでだけ食べられるデザート」

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サマンサ:
「うふふ、食べ物ばっかり!ブリジットってば!」

ブリジット:
「あれ?うふふ」

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ケイト:
「そうねえ。あそこは世界中の人が密集しているから、とりあえず必要なものは何でも揃う場所ね。
足りないものは緑なだけかしら。
ただ、案内っていっても私がいた頃とは随分変わったわよ。
新しいビルが建ったと思ったら次の年にはもう別のビルに変わってるんだから。
入れ替わり立ち替わりが激しい、変化の多い街。眠らない街とも呼ばれる所以よ」

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サマンサ:
「犯罪も多いんでしょ」

ケイト:
「そりゃあ、あれだけ人がいればね。
でも、例えばオアシス・スプリングスよりは少ないんじゃないかしら。
人が多い分警備が強化されてるから意外と安全よ」

サマンサ:
「そうなんだ……。何となく、怖い場所って感じがする。
一人で歩いたら声掛けられてどこかに連れ去られるんじゃない?」

アリシア:
「いっつも思うけどサマンサっていつの時代の人さ!?」

ケイト:
「でも、そうね。よく言われるけど、誘惑も多いわね。ジェイコブが好きそうな場所よ。
ま、そんな場所に今日、行ってるわけよね。あの3人は」

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サマンサ:
「…………」

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ブリジット:
「ふーん……。今頃楽しんでるかなあ」

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アリシア:
「ふっふ!奴らだけ美味しい思いをさせとくわけにはいかないっすよ!
今日、実はですなあ、この後そのサン・マイシューノに行く計画がありまして……」

サマンサ:
「えーっ!聞いてない!」

ブリジット:
「本当!?」

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ケイト:
「じゃ、タイトルコールどうぞ」

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アリシア:
「(スゥ~ッ……)
添乗員アリシア主催!
祝ブリジット結婚前夜・魅惑のカ・ラ・オ・ケ、大会~~~~~っ!!!


ブリジット:
「わー!!パチパチパチ!!」

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サン・マイシューノ

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ケイト:
「あら、休憩?」

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ブリジット:
「ちょっとだけ。あ~~。明日、声枯れませんように」

ケイト:
「ふふふ」

ブリジット:
「最近忙しい?」

ケイト:
「ええ。そんなに大した実績はないんだけど、妙に上司に評価されて。忙しいわ。
おかげで毎日門限破りよ。そもそも帰れない日も多くなってきたわ」

ブリジット:
「出版社って激務って言うけど本当ね。無理しないでね」

ケイト:
「ありがとう。でも、多少は無理しないと」

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ブリジット:
「…………」

ケイト:
「…………」

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「ブリジット。この前のことだけど、あなたがいたおかげでコーデリアとやっとまともに話ができたわ。
一緒にいてくれて心強かった。ありがとう」

ブリジット:
「お礼なんて。私もまさかケイトがいるなんて思わなかったよ。
ケイトも3年前の事件を知ってたなんてね。……ジェイコブも」

ケイト:
「……。私は、そんなに」

ブリジット:
「じゃあ、ジェイコブなら詳しい話、知ってるかな」

ケイト:
「あなた、アーサーからは何も聞いていないの?」

ブリジット:
「あまり教えてくれない。アーサーからはもう終わったことだからって。
いつもはぐらかされるみたいに話が終わっちゃうの」

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ケイト:
「……そう」

ブリジット:
「ケイトはどうしてこの事件を?」

ケイト:
「私は……」

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「……人から頼まれて」

ブリジット:
「誰から?」

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今日は何も持ってないぜ。他を当たんな

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リアム:
話が聞きたい

何の?

リアム:
イーサン・ファルシュの話だ

知らねえ名前だ

リアム:
取引相手では?

知らねえ名前の奴と取引なんてできるわきゃねえ

リアム:
何でも良い。お前らはこの田舎町の情報通だろ。他人から聞いた話でも構わない

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さあ……

知らねえな

クククッ……何を焦ってんだか

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!!

っっっ!!!痛てぇ!!!!
……今日は本当に何にも持ってねえ!!持ってねえってば!!


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リアム:
俺が聞きたいのは、イーサンと言う男についてだ。
必ず奴と接触しているはず。それとも口止めされているのか?


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は、離してくれ!!息ができな……!

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てめえ!!……ぐえっ!!

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リアム:
離すとどうなる?

話す!!話します!……俺の知っている限りは!

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リアム:
…………

ゲホ、ゲホッ!!

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ケイト:
リアム。あなたまさか危ないことに首を突っ込んでいないでしょうね?

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リアム:
…………

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脅迫の電話が掛かってきたからな

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ケイト:
「絶対危ないことをしたに決まってるんだから……」

ブリジット:
「んっ?」

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ケイト:
「ああ……。私の……」

ブリジット:
「恋人?」

ケイト:
「どうなのかしらね……。恋人のような、恋人じゃないような……」

ブリジット:
「……?」

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ケイト:
「それより!……コーデリアの話。どう思った?」

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ブリジット:
「アーサーの話と全然違ってた。
思った通り、アーサーは自分の意志で飲んだんじゃない。飲まされた。
……でも」

ケイト:
「これ以上、調べられないわね」

ブリジット:
「うん……」

ケイト:
「ショックだわ。あのコーデリアが暴力を受けていたなんて……」

ブリジット:
「……どうにかしてイーサンって人と接触できないかな」

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ケイト:
「!やめなさい。絶対、駄目よ」

ブリジット:
「勿論、コーデリアさんに危険が及ばないように」

ケイト:
「それだけじゃないわ。
いくらあなたが勇敢でも、勇敢と危険を顧みないこととは意味が違うわよ。
コーデリアも言ってたでしょ、花嫁がすることじゃないわ」

ブリジット:
「そんなに怖い人?」

ケイト:
「コーデリアに今の名声を与えた人物。ただ者じゃないことだけは確かよ。
ファルシュ家は名家のようだけど、薬物に関わっている。
中身はマフィアの集まりかもしれないわ」

ブリジット:
「じゃあずっとこのまま?イーサンは何もお咎めなし。
私は……弱い立場の人に力を振りかざす人が許せない。
ケイトもコーデリアさんのあの怯え様を見たでしょ?」

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ケイト:
「……あれが」

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「演技だとしたら?」

ブリジット:
「え?」

ケイト:
「相手は女優よ。あの話は全部嘘という可能性もなくはないわ。
いくらだって装うことができるでしょ」

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ブリジット:
「でも私、あれはとても演技とは思えない。演技じゃないよ。
あんな風に女性を怖がらせておいて平気にしている人。
そんな人がアーサーにも……。
アーサーが話さないつもりなら、私が徹底的に調べ……」

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ケイト:
「聞いて、ブリジット」

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「アーサーを心配する気持ち。それはよく分かるわ。
でも、あなたに何かあったら一番悲しむのは誰?……アーサーでしょ。
アーサーは話さないんじゃない。話せないのよ。あなたに危険な目に遭ってほしくないから」

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ブリジット:
「(……………………)」

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ケイト:
「彼のことはあなたが一番分かってるはずよ。
彼があなたに真実を話そうとしないのは何故なのか。それをよく考えてみて」

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サマンサ:
「ねえ、2人とも……?どうしたの、何かあった?」

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ブリジット:
「あ、ううん!」

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サマンサ:
「もうすぐアリシアが歌い終わるよ。次、ブリジットでしょ。
今度は私とデュエットしてくれない?」

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ブリジット:
「ごめん、今行くね。えーと、何歌おうかな~?」

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ケイト:
「ブリジット……」

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ブリジット:
「うん。安心してケイト。宣誓、本日をもって、私ブリジットはお転婆を卒業します!
……ふふふ、なんてね。大丈夫だよ、心配しないで!」

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アーサー:
「ジェイコブ、今日はどうもありがとう」

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ジェイコブ:
「オイオイ、何言ってんだ?礼を言うのは俺の方だ。久しぶりに酒が飲めたからな。
明日のことも、お前に散々迷惑かけておいて、
よくもまあ円卓の騎士の皆さんに出席を許されたもんだ。
何より、まだお前と一緒にいられることが不思議でな」

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アーサー:
「迷惑なんてかけてない。俺の方こそ……」

ジェイコブ:
「おう、それやるとな、キリがねえぞ。俺が、いや俺の方が、ってな。
だからよ、今夜はそういうの、ナシで行こうぜ」

アーサー:
「うん」

ジェイコブ:
「いやしかし、……。色々あったが……お前に出会えて良かった。
あの時女子と過ごすことを選択してたら、俺は今お前と一緒にいない」

アーサー:
「俺もあの時声を掛けて良かった。
言葉を飲み込んだままだったら、ジェイコブたちと知り合えてなかったかもしれない」

ジェイコブ:
「かもな。
あのギターの音色。まだ耳に残ってるぜ。アレはたまげた」

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アーサー:
「アレか。ほとんど人前で弾いたことなかったから緊張した。
バンドに入れてもらえた時、認められたって思ったよ。嬉しかった」

ジェイコブ:
「認める認めないも、ポアッとしたお前から想像できなかったもんで。
だから余計に感動したな。それで同時にちょっとやましい考えがな……」

アーサー:
「やましい考えって何だよ?」

ジェイコブ:
「ああ、俺ら、実を言うとお前を利用して
金稼ぎできるようになるんじゃないかって思った時があったんだ。
何にも知らなそうな坊っちゃんを騙すことなんて簡単だ。
他のバンドに取られちまう前に入れておいて、逃がさないようにしようってな」

アーサー:
「……そう……だったのか」

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ジェイコブ:
「でもその考えはすぐに消滅したぜ?
お前のサラッサラに綺麗な心に触れて身も心もデトックス。不純物が見事に抜けていった。
あの考えが一瞬でも自分たちの頭に浮かんだのが恥ずかしかったの何のって。
純粋にお前といられて、お前がいなかった頃以上に毎日を楽しめたぜ。女子成分がなくてもな」

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アーサー:
「あった方が良いんだろ?」

ジェイコブ:
「まあな!」

アーサー:
「ハハハ」

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ジェイコブ:
「……なあ、アーサー。
生きてく中で、時々思うんだが……。
そうなるように誰かに決められてる気がするんだよな。運命ってやつだ。
俺があのクソ親の間に生まれたのも運命。
ガキの頃、何とかそれに抗おうともがいてもがいて……もがき続けた。
でも何しても状況は変わんねえ。
無理して事態を好転させようとしても、やることすべて裏目に出やがる。
死神にでも取り憑かれてるんじゃねえのって思ったぐらいだ。
変えようがないものってのは残酷で、非情なものだ」

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「ただ、リアムやケイト、それからお前と出会ったのも、サマンサと出会ったのも、
シャーロットが生まれたのも全部運命。
だとしたら、今だからこそ思えるのかもしれねえが、
……運命ってやつは思ったより悪かねえな……って思うんだよな」

アーサー:
「ああ。ブリジットと出会ったのも運命だな」

ジェイコブ:
「きっとそうだ。もし出会わなかったら今頃は……」

アーサー:
「そうだな。父さんに従って、他の人と結婚していたと思う。
うちは貴族同士の結婚しか許されていないから、今回は前例のないことだ。
だから親戚には色々うるさく言った人もいるよ」

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ジェイコブ:
「それをお前の親父が収めたんだろ。立派な親父じゃねえか。お前、感謝しとけよ」

アーサー:
「それはもう……。いつも心配ばかりかけてるから、親孝行しないといけない」

ジェイコブ:
「そうだそうだ。子どもをぽんぽこ作って、親孝行しろ。孫に囲まれた余生。
最高の親孝行だと思うぜ。
俺のところなんて俺らとサマンサのパパ・ママとの間で
『恒久的シャーロット取り合い戦争』勃発、だぞ」

アーサー:
「はあ?」

ジェイコブ:
「ま、つまりだ。一生懸命生きてりゃよ、そのうち必ず良いことがある。
それに気付けただけ俺は幸せだ。
女神みたいに美人の嫁に、天使みたいに可愛い子ども。
地味なサポートの仕事でも、毎日家に帰るのが楽しみで仕方ねえ」

アーサー:
「…………」

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ジェイコブ:
「俺はまともな父親を知らないで育った。
だからシャーロットが生まれた時、ちゃんと父親をやれるのか、
幸せな子にすることができるのか。柄にもなく悩んじまった」

アーサー:
「それ、俺も最近考えた。
俺は父さんと過ごした時間はほとんどなかったから……
父親になる日が来るって思うと、どうしようって」

ジェイコブ:
「でも今は何にも不安なんてないぜ?
シャーロットの笑う顔を見た瞬間に、不安も何もかもがパーッと消えていった」

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「俺は決めたんだ。何としてもこの子のために長生きすんぞって。200歳まで生きてやるってな」

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アーサー:
「……」

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「やっと……祈りが通じたかな」

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ジェイコブ:
「あん?」

アーサー:
「いや。ジェイコブ、本当に幸せそうで良かったと思っ……」

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「……?」

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「……え?え?」

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ジェイコブ:
「……へへ」

アーサー:
「な、何だよ」

ジェイコブ:
「お前もせいぜい幸せになりやがれ」

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アーサー:
「…………」

こうして一晩飲み明かした後に迎えた、結婚式当日

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ブリジット:
「これ……本当に私?」

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「……私じゃないみたい」

ヴィクトリア:
「うふふ。あなたよ」

ブリジット:
「(お母さんに絶対言われるだろうなあ……)」

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ヴィクトリア:
「今日は綺麗なあなたが一番綺麗になる、不思議な日なのよ。
あ、動かないで。……きっと神様もこの日を待ちわびていたでしょうね。
美しいあなたが見られるんですもの」

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ブリジット:
「えへへ……」

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ヴィクトリア:
「さあ、できあがり」

ブリジット:
「ありがとうございます」

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ヴィクトリア:
「私がベラミー家にお嫁に来た時、
父や母、今までのお付きの人たちと離れて、とても心細かったわ。
だからもし困ったことや不安に感じることがあったら、
私で良ければいつでも遠慮せずに言って。何でも相談に乗るわ」

ブリジット:
「はい。ありがとうございます」

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ヴィクトリア:
「それと……」

ブリジット:
「はい」

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ヴィクトリア:
「アーサーを選んで下さって、どうもありがとう」

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アーサー:
「どうも襟元が気になる……。むっ。うーん」

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「(燕尾服なんてアリッジリッジ以来だ……懐かしいな)」

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ヴィクトリア:
「アーサーがあなたをここに連れて来た時、その姿を見て思ったわ。
……アーサーにぴったり。
……あなたは私が頭の中でずっと思い描いていたお嬢さんそのものだったの。
明るくて、優しそうで、賢そうな……それでいて女性らしい物腰で。
あなたがベラミー家に来てくれて、本当に嬉しいわ」

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ブリジット:
「……」

ヴィクトリア:
「あ、泣いちゃ駄目よ。せっかくのお化粧が……」

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アーサー:
――ウエディングドレスに身を包んだブリジットは……

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いつもよりずっと……美しかった

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2017-06-24_6-46-11.jpg

メディアを入れない、仲間内だけでの小さな小さな結婚式。
……とはいえ、ひっそりと円卓の騎士は俺たちを護ってくれていた。
ただ、見回してはみたけど、やはりランスロットの姿はどこにもなかった


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2017-06-24_6-52-53.jpg

――そして



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ブリジット:
「……アーサー」

2017-07-01_11-03-10.jpg

2017-07-01_11-07-16.jpg

「あっ、ごめん。お祈り、してたんだね」

アーサー:
「……ブリジット。ごめん、気が付かなくて。……おいで」

ブリジット:
「……うん」

2017-07-01_11-16-23.jpg

アーサー:
「今日の君、すごく綺麗だ」

ブリジット:
「綺麗なのはドレスの間違い。お母さんに『ブリジットにも衣裳』って言われたもん」

アーサー:
「だけど俺は君を……」

ブリジット:
「ああ、見て。アーサー。綺麗なお月様。今夜は満月だね」

2017-07-01_11-16-43.jpg

アーサー:
「……。ここからじゃ見えないだろ。さあブリジット……」

ブリジット:
「もうちょっと見やすいように家、改築した方が良いかもね」

2017-07-01_11-16-06.jpg

アーサー:
「ブリジット。話を逸らそうとしてる?」

ブリジット:
「別に逸らしてないでしょ」

アーサー:
「嘘だ。……逸らしてるだろ」

ブリジット:
「だって……。今までそんなこと言われたことなんてなかったから……」

アーサー:
「これからは、俺が言う。俺だけが。誰にも言わせたくない」

ブリジット:
「……」

2017-07-01_11-15-45.jpg

アーサー:
「君と話せば話すほど、君のことが……どんどん好きになっていく。
今夜は君を傷付けてしまうことになるけど……でも、もっと好きになりたい。
もっとブリジットのことが知りたい。俺の言っている意味が分かる?」

ブリジット:
「うん。分かるよ。……私も同じ気持ちだから」

2017-07-01_11-15-57.jpg

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「はうん……」

2017-07-01_12-04-09.jpg

「あっ変な声出ちゃった。……恥ずかしい。聞かなかったことにして」

アーサー:
「しっかり聞こえた。可愛いよ」

ブリジット:
「今の忘れて」

2017-07-01_12-05-36.jpg

アーサー:
「嫌だ。でも……感じてくれて嬉しい」

ブリジット:
「あ……っ、さ、さっきから…、さっきからそこばっかり…」

アーサー:
「そこって?」

ブリジット:
「も……う……」

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アーサー:
「ここ弱いな。気持ち良い?」

ブリジット:
「…………んん」

アーサー:
「我慢しなくて良いよ。さっきの可愛い声、もう1回聞かせて」

ブリジット:
「ちょっ……ま、待って……!!」

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アーサー:
「はっ……君が焦るところ、初めて見た」

ブリジット:
「……意地悪……ん」

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アーサー:
「ブリジット……良い?」

ブリジット:
「うん……」

2017-06-25_10-21-38.jpg

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2017-07-01_11-38-00.jpg

ブリジット:
「……ねえ、アーサーが生まれた時、地響きがあったんだよね」

アーサー:
「父さんから聞いたのか?」

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ブリジット:
「うん。お義父様がね、それは『神様が祝福してくれてる証拠だ』って。
それなら、私たちの赤ちゃんの時も揺れるかな?」

アーサー:
「どうだろうな……。父さんの話だから、本気にしないでくれ。
その時にならないと分からないよ」

ブリジット:
「そっか……。……ねえ。……ずっと撫でてるの疲れない?」

アーサー:
「疲れない。……なあ、ブリジット。初めて会った時のこと、覚えてる?」

ブリジット:
「初めて……?……うん。覚えてる。
私、あの頃はよくサマンサとウィロークリークの公園で遊んでたの。
でも、あの日はいつもと違う所に行ってみたくなって、
オアシス・スプリングスの公園まで行ってみようって話になった。
それで……あなたを見つけた」

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「ずーっと公園の泉を眺めてたね。
他の子は皆遊んでいるのにあなた一人だけぽつんとお祈りをしてた。
だからとっても気になった」

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アーサー:
「声を掛けてくれたよな。あれ、すごく嬉しかった。
誰も声を掛けてくれる子はいなかったし、こっちから声を掛けることもできなかった。
浮いてたな、俺」

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「印象に残ってるのは……君の笑顔。可愛い子だなって思ったよ」

ブリジット:
「私は周りの男の子たちより行儀が良いなって思った。
あと時々ちょっと寂しそうに見えた、かな」

アーサー:
「同じくらいの子と遊ぶ機会なんてなかったからな。
公園に行ける日や時間が限られてたから、君に会うのが楽しみになった。
いついつがブリジットと会えるって、カレンダーの日付を気にしてた。丸を付けてさ」

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ブリジット:
「私も。アーサーが帰っちゃうの、寂しかったなあ。いつも少ししか遊べなかったから。
今度はいつ遊べる?って必ず聞いたよね」

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アーサー:
「俺はあの時から今まで……ずっと君のようになりたかった」

ブリジット:
「……私みたいに?ちっともお手本にならないよ」

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アーサー:
「すいすい泳ぐイルカみたいに、いつでも楽しそうで……羨ましかった。
君は俺にとって自由の象徴なんだ。君みたいになりたいっていつもいつも思ってた」

ブリジット:
「く、くすぐったい」

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アーサー:
「ん……?何?」

ブリジット:
「あのね。そんなに耳元で囁かれると……くすぐったい」

アーサー:
「そうか。じゃあ、こうしようか?」

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ブリジット:
「ふふ。うん」

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アーサー:
「こうしてしっかり捕まえていないと……
君のことだし、泳いで逃げて行ってしまいそうだからな」

ブリジット:
「私はどこにも行かないよ……。ずっとずっと、アーサーの傍にいる……」

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アーサー:
君が愛おしい。あの時も、あの瞬間も。一つ一つが、たまらなく愛おしいんだ。
だからもっと強く……抱きしめておけば……


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――皆さん、おはようございます。トム・ビートンです。いやもう、夏真っ盛り。
今年の7月は例年以上に暑い7月になりそうです。
今日もここ、サン・マイシューノの涼しいスタジオからお届けしています。……


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ケイト:
「あ、もしもし……アーサー?」

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アーサー:
ようやく繋がったな

ケイト:
「アーサーよね?」

アーサー:
そうだよ

2017-07-02_15-56-46.jpg

ケイト:
「何だかいつもと声が違うけど……」

アーサー:
別に。いつもと変わらないだろ

ケイト:
「……?」

アーサー:
……もしもし?

ケイト:
「あ、ああ……ごめんなさい。ここのところ忙しくて。
メールだけ先に送っておいたんだけど、読んだ?」

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アーサー:
「ああ。リアムからの伝言。
ウィンデンバーグにブリジットを行かせるなって話。何のことだ?」

ケイト:
それね、詳しい話を聞こうとしたら切れたのよ

アーサー:
「どうしてリアムがこの件を?」

ケイト:
「連絡が取れなかった間、あの人ずっと事件について調べていたみたいなの。
どういうことなのか分からないけど、とにかくあなたに伝えた方が良いと思ってメールしたのよ」

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ピーター:
「ケイト、向こうでフィンチャーさんが呼んでいるぞ」

ケイト:
「今行きます。あ、ごめんなさいアーサー。私今また仕事が入って……。
ブリジットに伝えてね」

アーサー:
無理だ

ケイト:
「何ですって?」

アーサー:
切るよ

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ブリジット:
「はあ……」

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「どうしてこうなっちゃうのかなあ……」

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おめでとうございます、若奥様。妊娠していますよ!

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「おめでたいことなのに……」

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「ご飯、美味しくないなあ……」

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オーク・アルコーブ

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ケイト:
『(受信:2か月前)
リアムから伝言よ。ブリジットをウィンデンバーグには行かせるな、ですって。
意味分かるかしら?とりあえず、連絡まで


2017-07-02_16-52-35.jpg

アーサー:
「…………言えるわけ、ないだろ……」

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ブリジット:
「(あ、サマンサからメール)」

サマンサ:
『(受信:今日)
奇跡的に早上がり。
良かったらウィンデンバーグのヘアー・スクエアで夕涼みデートしよう!
時間が合いますように


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ブリジット:
「……サマンサ……」

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トリスタン:
「…………」

ガウェイン:
「何か進展は?」

トリスタン:
「…………なし…………。……………………」

ガウェイン:
「……あったのか」

トリスタン:
「…………途絶えたはずのランスロットの携帯から、微弱な電波を検出した」

ガウェイン:
「何……?」

2017-07-01_19-40-56.jpg

トリスタン:
「…………コンタクトはしておいた。繋がりはしたが………まだ反応はない」

ガウェイン:
「……死んだのではなかったのか」

トリスタン:
「ランスロットがこちら側に流してくれた映像は間違いなく本物だった」

ガウェイン:
「あの床に映った奇妙なものは、未だに何なのか分からないのだろう」

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トリスタン:
「……………………そう。謎。
ホログラムのような特殊な技術を使って演出していたのかと思って解析してみた。
……しかし…………」

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ガウェイン:
「ゴーストと会話する気はないが、位置は掴めているか」

トリスタン:
「ずっと東の方向……ウィンデンバーグの先。
鬱蒼と茂った森を抜けた先にある…………フォーゴットン・ホロウ」

ガウェイン:
「……ファルシュ家の本家がある場所ではないか。
ランスロットだとすれば、何故あんな辺鄙な場所に?聞いていた計画とは違う。
あの後、そこへ運ばれたのか?いや、それとも……」

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トリスタン:
「!!」

ガウェイン:
「!!」

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ランスロット

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トリスタン:
「…………ランスロットから」

ガウェイン:
「トリスタン、会話の録音を。私が出よう」

2017-07-02_11-06-23.jpg

「……ランスロットか?」

…………

ガウェイン:
「……ラン……」

王に……

ガウェイン:
「……」

王に忠誠を。汝らには死を

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トリスタン:
「…………」

ガウェイン:
「何を言っている?お前は……」

王に忠誠を。汝らには死を……

2017-07-02_11-04-54.jpg

ガウェイン:
「お前は今一体どこで何を……」

……王に忠誠を。汝らには死を……

2017-07-02_11-06-53.jpg

トリスタン:
「…………切れた」

ガウェイン:
「今のは……」

トリスタン:
「本人の肉声、だと思う。……念のため解析はかける」

2017-07-02_7-04-56.jpg

ガウェイン:
「王に忠誠を、汝らには死を?」

トリスタン:
「……発信位置だが、やはりフォーゴットン・ホロウ。……どうする?」

ガウェイン:
「まず、皆を集める。トリスタン、手配を頼む。
ファルシュ家に勘付かれることのないように……」

トリスタン:
「……………集める間……アーサー様たちの警護はどうする?」

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集合せよ

了解

了解

了解……

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ガウェイン:
「心配ない。アーサー様は無論この私が護る。若奥様はガレスに任せてある。
ガレスには別途私から伝えよう」

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ガレス:
兄さん!

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トリスタン:
「!?」

ガウェイン:
「!!ガレス!お前、何故ここに!?若奥様のことはどうした!?」

2017-07-02_11-24-13.jpg

ガレス:
「先程ランスロットから連絡があったのです。若奥様の警備は私がすると。
兄さんに一刻も早くお伝えしようとしたのですが、電話より直接お伝えするように勧められました」

トリスタン:
「…………」

ガウェイン:
「若奥様……」

ガレス:
「……何です?」

2017-07-02_11-26-12.jpg

トリスタン:
「……若奥様の位置に一番近い者を警備に回そう」

2017-07-02_11-26-46.jpg

2017-07-02_12-02-31.jpg

コーデリア:
「……何故答えないの!?答えて!」

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イーサン:
「そろそろあの『普通』を知らない世間知らずのお坊ちゃんに教えてやろうか」

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「世の中はこんなにも不条理で、無慈悲だってことを」

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2017-07-02_11-58-38.jpg

イーサン:
「……おやおや……。どうするつもりだ?俺を撃つのか?」

コーデリア:
「…………」

イーサン:
「撃てるのか?その震えた指で?」

コーデリア:
「ええ。……撃てるわ」

2017-07-02_11-55-47.jpg

イーサン:
「身籠っていても?」

コーデリア:
「!!?」

イーサン:
「クク、その驚いた顔。気付かなかったのか?
大層欲しがっていたじゃないか。もっと嬉しそうな顔をしたらどうだ?」

2017-07-02_11-59-16.jpg

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「お前は鈍い女だ……。いつもいつも……俺を悩ませる。
しかしその仕草の、何と愛らしいことか……」

コーデリア:
「…………っ!」

2017-07-02_12-27-19.jpg

「…な、い、…で……こっちへ来ないで……!」

イーサン:
「おやすみ、コーデリア」

2017-07-02_12-23-26.jpg

コーデリア:
「う…………」

2017-07-02_12-24-31.jpg

イーサン:
「……」

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魔法使いは人魚姫に言いました。
お前に人間の足をあげよう。その代わり、お前の可愛いその声をもらう
人魚姫は言いました。
構いません。愛するあの方のため、足が欲しいのです
すると魔法使いはまた言いました。

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「『しかしお前に与える足は、激しい痛みを伴う。
この痛みは決して消えることはない。それでも良いかね?

ええ。足さえ頂ければ、あなたが欲しいと思うものは、何だって差し上げますわ
と、人魚姫は答えました。
それではお前に薬を作ってあげよう。私の血と、魔力を混ぜて……』」

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「『人魚姫』。よくできた話だ。人間の作った話はなかなか面白いものだな」

イーサン:
「また来たのか」

「調子はどうだ」

イーサン:
「…………」

「まだ怒っているのか?お前はいつでも不機嫌だな。私に当たっても仕方がないぞ。
状況を悪化させているのは私ではなく、お前自身だ。
それもこれもお前が好んで為していることではないか。今更私に泣きついても無駄だぞ」

イーサン:
「去りたいと思うものは去れば良い」

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「ひねくれたお前のことだ。
誰の手も借りようとしないお前を黙って見ているのが段々居たたまれなくなってきてな。
つい手を貸してしまっただけだ」

イーサン:
「余計なことはするなと言ったはずだ」

「何、少し細工をしたまでだ」

イーサン:
「近寄るな。お前に付き合っている暇はない」

「まあそう言うな。お前と私の仲ではないか。
せっかくあの娘をさらってきたことだし、久しぶりにゲームをしよう。
お前がお前であるために……。人間が人間たらしめるものを探すゲームだ。
面白そうだろう」

イーサン:
「くだらない」

「くだらない?すっかりお前は付き合いが悪くなった。
そんなに子の誕生を恐れるか」

2017-07-02_14-47-50.jpg

イーサン:
「……うるさい奴だ……。……何がしたい?
お前が何を企んでいるのかは知らないが……その企みに乗ってやるよ。
気の済むまで、せいぜい眺めて楽しめ」

「そうこなくてはならん。ならば見学させてもらおう」

イーサン:
「ただし。……もう一切茶々は入れるな」

「そうすることにしよう。さて、ハンデはどうする?」

イーサン:
「ハンデ?」

「時間を止めることができない。つまり、お前の切り札を捨ててもらう」

2017-07-02_14-47-31.jpg

イーサン:
「…………」

「欲を言えば魔法禁止、とでも言いたいぐらいだがな。
それはかえって面白くない。だが、むやみに時間を操ってもらっては面白くない。
お前ならせめてこのくらいのハンデがないとつまらないだろう。やってみるか?」

イーサン:
「余程俺を殺したいようだな」

「クククッ……。殺したいと思っているのはお前の同族だ。
これで足りないなら更にハンデを付けるがどうする?」

イーサン:
「卑しい奴。何でも良い。さっさと始めろ」

2017-07-02_15-16-05.jpg

「イーサン」

イーサン:
「まだ何か話があるのか?随分暇な奴だ」

「以前お前は人の命は1人2人減っても大したことではない、と言ったな。
その考えは今も変わらないか?」

イーサン:
「ああ」

「お前にとって人の死とは何だ?」

イーサン:
「軽いものだ。他愛もない」

「それはお前の父母でも、他の誰でも同じことか?」

イーサン:
「妙な問いだ。何度も同じことを言わせるな。人はいずれ死ぬ。
それがどうした?」

「そうか」

2017-07-02_15-20-09.jpg

「では、時計の針を進めるとしよう」

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- season 3 終 -

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